本邦CPIの高止まりは日銀の政策修正期待を高めるか
-前営業日サマリー-
ドル円は128.83円でオープン、米長期金利の低下からドル売りが先行し127.76円まで下落しました。ロンドン市場では米長期金利の上昇に加え、米新規失業保険申請件数とフィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想より強い内容だったことも支えとなり、128.82円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、ブレイナードFRB議長のタカ派寄りな発言が伝わるも、値動きは限定的で128.39円で取引を終えました。
-本邦CPIの高止まりは日銀の政策修正期待を高めるか-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数、ウィリアムズ・NY連銀総裁の発言、英小売売上高、スイスジョーダンSNB総裁の発言、欧ラガルドECB総裁の発言、カナダ小売売上高、米ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の発言、米中古住宅販売件数、米ウォラーFRB理事の発言が予定されています。
先日公表された日銀の展望レポートでは、2022年度の消費者物価指数(除生鮮食品)の見通しは+2.9%から+3.0%へ上方修正されました。これまでの日全国消費者物価指数(除生鮮食品)をみると、日銀の物価目標である前年比+2.0%を8カ月連続で超えています。直近の3カ月は前年比+3.0%以上を記録しており、本日公表分に至っては+4.0%の見通しです。物価の高止まりが続けば、日銀の大規模緩和への修正期待が高まる可能性もあるため、確認しておきたいです。
昨日は米新規失業保険申請件数、住宅着工件数、フィラデルフィア連銀景況指数が総じて予想より強く、発表直後はドル高で反応しました。米指標に敏感に反応する地合いのなか、本日は米中古住宅販売件数が予定されています。米国の住宅売買における中古割合は75%程であるため、米住宅市況を見極める上で要注目です。