様子見ムードが漂うなかでの注目点
-前日サマリー-
ドル円は131.77円でオープン。東京市場では、東京都区部消費者物価指数が40年ぶりの高水準となり、円買い優勢の展開。ドル円は日銀の異次元緩和の後退を期待する流れから前日安値の131.38円まで下値を広げました。その後は国際シンポジウムを控え、様子見ムードが漂うなか、米10年債利回りが上昇したことを受け、132.47円までドル高が進行。しかしシンポジウムから特段材料視される内容が確認されなかったこともあり、ドル円は軟調に推移すると132.21円で取引を終えました。
-様子見ムードが漂うなかでの注目点-
本日のイベントは、豪小売売上高・消費者物価指数の発表と日英首脳会談が予定されています。
豪小売売上高(前月比)の予想値は+0.7%、消費者物価指数(前年同月日)の予想値は+7.3%と両指標ともに前回値を上回る予想となっております。特に小売売上高は前回が-0.2%だったことからプラスへと転換する見込みで明日発表となる貿易収支も前回を上回る水準が予想されています。直近の豪ドル円は91.81円の高値から1円ほども下落していることから、予想を上回った際には反発して目先のトレンドが上昇転換するかもしれません。
昨日の国際シンポジウムでは、パウエルFRB議長からタカ派寄りの発言が警戒されていましたが、政策金利運営に関する発言は確認されなかったことでドル円は方向感に欠ける推移となりました。市場の関心は明日に予定されている米消費者物価指数に移っているため、材料に欠ける本日はレンジ内での推移となるかもしれません。しかし、直近ではFRB高官からターミナルレート(最終利上げ地点)が5%を上回る旨の発言が散見されているため、同様の発言があった場合には、短期的にドルが買われる展開となる可能性も考慮しておきたいです。