2022年最後のFOMCに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は137.68円でオープン。東京市場では前日NY市場の流れが継続し一時137.97円まで上昇、ロンドン市場に入っても底堅く推移するも、後に控える米消費者物価指数(CPI)の発表待ちの展開で方向感を欠きました。NY市場では、その米CPIが予想を下振れたことで全般ドル売りとなりドル円は135円台序盤まで2円弱急落、その後134.65円まで日通し安値を更新しました。引けにかけては自律反発でやや戻し135.57円で取引を終えました。
-2022年最後のFOMCに注目-
本日のイベントは、豪ロウRBA総裁発言、日第4四半期日銀短観、英消費者物価指数(CPI)、南ア消費者物価指数(CPI)、米FOMC政策金利・パウエルFRB議長会見、NZ第3四半期GDPが予定されています。
いよいよ2022年最後のFOMCです。利上げ予想は0.50%(3.75%-4.00%→4.25%-4.50%)で利上げサイクルのペース減速が見込まれています。今回の注目ポイントは来年の金利見通しであり、ターミナルレート(利上げ最終到達点)の行方やボードメンバーの政策金利見通しを示す「ドットチャート」の公表内容が焦点になります。短期金融市場の織り込みを確認すると、概ね「2023年夏ごろまでに5.00%まで利上げ、同年秋ごろから4.50%まで利下げ」といったシナリオが立てられています。つまりは「どこまで利上げするのか、又いつから利下げにシフトするのか」といった点で予想とブレが出るとマーケットインパクトは大きくなりそうです。
昨日のCPI結果はインフレピークアウト観測や利上げ幅縮小を肯定する内容となったわけですが、FRBのインフレ目標からみれば、まだまだ道半ばといえます。また、ウォール・ストリート・ジャーナルの著名なFEDウォッチャーからは「政策金利は5%を超えてくる」との観測記事も出ており、ターミナルレート引き上げや引き締め長期化の可能性は十分に想定されます。仮に5.00%水準声の見通しが示されれば、足元で引き締めスタンスに対してやや「ハト派」な見方が強まっている反動から大きくドル買いに反応するかもしれません。