ISM非製造業景況指数、利上げペース減速を正当化するか
-前営業日サマリー-
ドル円は135.33円でオープン。東京市場では方向感に欠ける神経質な展開となるも、欧州勢の参入後はドル売りが先行し133.63円まで下落しました。その後は、米雇用統計が雇用者数、平均時給ともに予想を上振れたことから136円付近まで約2円幅の急騰を見せるも、クローズにかけてじりじりと下落し134.32円で取引を終えました。
-ISM非製造業景況指数、利上げペース減速を正当化するか-
本日のイベントは、中財新サービス業PMI、ラガルドECB総裁の発言、欧小売売上高、ISM非製造業景況指数が予定されています。
先週はPCEデフレーターの鈍化や米ISM製造業指数が予想を下回る49となったことに加えて、パウエルFRB議長が12月に利上げペース減速を示唆したことから、12月FOMCでは0.50%利上げの可能性が高まり、ドル売トレンドとなりました。一方で米雇用統計は、平均時給が前月比で+0.6%と予想+0.3%を上回ったことから、インフレ圧力が依然として強いことが確認されドル円は約2円急騰しました。12月FOMCでの利上げ幅は0.50%との見方が大勢ではあるものの、米経済指標に大きく反応する展開は続くと見られ、今週のISM非製造業景況指数、米生産者物価指数、ミシガン大消費者信頼感指数に注目したいです。そのうち本日公表のISM非製造業景況指数は予想53.5と前回の54.4からやや軟化する見込みです。製造業は景気判断の分岐点となる50を下回っている中、非製造業でも予想を下回るようであればリセッション懸念が強まり利上げ減速を正当化することになるため、ドル売りに拍車がかかる展開が想定されます。指標結果を丁寧に確認しながら取引に臨みたいです。