FXレポート

大型介入ライン、今日はドル円150円か?

-先週サマリー-
 先週のドル円は145.35円でスタート。11日未明にベイリーBOE総裁が英国債の緊急買入を予定通り14日に終了する方針を示して相対的にドル高へ、12日の東京市場でドル円は146円を突破しました。13日の米消費者物価指数(CPI)では、インフレ率が市場予想を上振れしてドル高が加速、ドル円は147円を突破して1998年の高値を超える上昇へ、直後に1円近く下落する場面がありましたが底堅く推移しました。14日は、米小売売上高と米ミシガン大消費者信頼感指数が相次いで予想を上回る好調な結果でドル円は148円と突破、148.86円まで一時上昇した後に鈴木財務相の口先介入が意識され148.74円まで反落して取引を終えました。

-大型介入ライン、今日はドル円150円か?-
 本日のイベントは、週末の中国共産党大会明け、米NY連銀製造業景気指数、米金融大手決算が予定されています。
 ドル円は148円後半へ上昇、高値を更新しています。市場参加者の間では、政府・日銀による為替介入がいつ実施されるのかについて関心が集まっています。ただ、先週すでに為替介入が実施されていたのではないかと一部の観測報道で伝えられています。根拠とされているのは日銀当座預金残高の動きで、為替介入の実績を反映する項目について確認された約1.1兆円の変動です。13日(米CPI発表日)の取引に対応する17日付の当座預金残高で変動が見られたことで、「13日に発表された米CPIの後、1998年高値を突破した直後に見せた1円の下落が為替介入だったのではないか」と考えられています。13日に1兆円規模の為替介入が実施されていたと仮定すると、翌日に148円後半へ高値を更新したことから、介入効果が著しく薄くなっている可能性もあります。9月に実施された介入では、2.8兆円規模の円買いでドル円を5円押し下げた効果があり、介入前高値を回復するまでに13営業日を要しました。今後は、為替相場のドル高トレンドが継続する間、「為替介入はたいしたことない」という考えを市場コンセンサスにさせないように、政府・日銀が「大型介入」を行うシナリオも考えられます。為替介入の根拠として挙げられている「急激な値動き」「投機的な動き」への対抗と説明ができるラインとして、本日はドル円150円のラインが大型介入ラインになる可能性を想定して取引に挑みたいです。

知りたい語句を入力して、検索ボタンを押してください

トレイダーズ証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。