ドル買いトレンドに変化の兆しか
-前日サマリー
ドル円は144.78円でオープンし、東京市場、ロンドン市場共に144.50円から144.80円の間で行き来したレンジの動きとなりました。しかしNY市場になると米10年債利回りが3.75%台まで大幅に低下したことを背景にドル売りが進行。ドル円は144.04円まで下値を広げ、ユーロドルも0.9708ドルまで上昇、ドル売りの目立つ動きとなりました。その後は全体的に値動きに乏しくドル円は144.11円で取引を終えました。
-ドル買いトレンドに変化の兆しか-
本日のイベントは、独消費者物価指数、米新規失業保険申請件数、ブラード・セントルイス連銀総裁の発言、メスター・クリーブランド連銀総裁の発言が予定されています。
昨日は先行きが懸念されていた英国でBOEが金融市場安定のために英国債を購入すると発表したことを受けて、過去最安値に下落したポンドドルが大幅に反発したことで投資家のリスクセンチメントが回復し米長期金利が低下するなど好循環からドル売りに繋がりました。ただ、トレンドの転換点となるかの見極めはまだ早計とみられ、今後発表される経済指標の結果から米英のリセッション懸念が払しょくされるか様子をみたいです。一方で、ドル円に目を向けると146円に差し掛かるタイミングで日銀による介入があり、瞬間的に大幅な円高の動きとなりましたが、日銀の単独介入では効果が薄いとの見方が強くその持続性が問われています。しかし、145円後半では防衛ラインとして意識されておりドル円の上値が重く動き難い展開が続くとみられます。