介入警戒からドル円は神経質な展開か
-前日サマリー
ドル円は144.62円でオープン。東京市場・ロンドン市場では目立った材料はなく、米長期金利に振らされる展開となりました。NY市場では、米新築住宅販売件数や米消費者信頼感指数が予想を上回る結果となったことから米長期金利が上昇、ドル円は144.84円まで上昇しました。その後も底堅く推移し、144.83円で取引を終えました。
-介入警戒からドル円は神経質な展開か-
本日のイベントは、BOJ議事要旨公表、豪小売売上高、欧ラガルドECB総裁の発言、米中古住宅販売保留、米ブラード・セントルイス連銀総裁の発言、パウエルFRB議長の発言、ボウマンFRB理事の発言が予定されています。
先日の9月FOMCでは政策金利の見通しが上方修正されており、今後の利上げペースを探るうえでは引き続きボードメンバーの発言に注目が集まります。直近の発言を振り返ると、「政策金利の一段の引き上げが必要」(メスター連銀総裁)、「政策金利のピーク、4.5%前後の可能性」(ブラード連銀総裁)などタカ派な発言が見られます。本日のパウエルFRB議長やボウマン理事の発言もタカ派な内容になるとは予想されますが、これまでと比べて表現に変化があるか注目したいです。
FRBによる積極的な引き締めが意識される中、米長期金利は上昇、昨日は一時3.98%台に到達しました。ドル円は再び145円に迫る動きを見せており、推計で過去最高規模と言われる22日の介入による下落分を戻しつつあります。本邦当局による2度目の介入への警戒感から上値の重たい展開が想定される一方で、米長期金利は2010年来の高水準であり日米金利差拡大によるドル買いの動きにも注意しておきたいです。両シナリオを念頭に取引に臨みたいです。