円安加速となるか、ドル円の見通し
-前営業日サマリー-
ドル円は143.03円でオープン。東京市場とロンドン市場は休場ということもあり閑散取引の中、米FOMCを控えた週とあって大幅利上げが懸念されることや、米10年債利回りが2011年4月以来の高水準となる3.51%台まで上昇したことにより、ドル円は一時143.64円まで上値を伸ばしました。その後は上値重たく推移し143.23円で取引を終えました。
-円安加速となるか、ドル円の見通し-
本日のイベントは、日消費者物価指数、豪金融政策会合議事要旨公表、加消費者物価指数、米住宅着工件数が予定されています。
先週の米CPIでは、予想を上振れる結果となりドル円は急騰しました。物価のピークが確認できないことから変わらずドル高・円安が進みやすい流れとなる可能性は想定しておきたいです。21日にはFOMCを受け145円を試しにいく可能性もあり、仮に超えた場合は1998年8月の高値147.66円を目指す動きとなるかもしれません。
また、先週は心理的な節目となる145円を前に本邦当局による牽制やレートチェックの報道により為替介入への警戒感が高まったことから円買いに動く場面も見られました。為替介入の実施は難しいと考えられているなか、仮に145円を超えて円安が加速すれば日銀が円安是正のために行動を起こす可能性には留意する必要があるかもしれません。ドル高・円安地合いのなか、本邦当局が円安加速の警戒を強めていることから不安定な値動きが続く可能性も想定し、今後の本邦当局の発言や対応などのヘッドラインなどに注意しながら取引に挑みたいです。