米消費者物価指数、2ヵ月連続の減速となるか
-前営業日サマリー-
ドル円は142.44円でオープン。東京市場では、日経平均株価の上昇を支えに一時143.49円まで上昇しましたが、ロンドン市場に入ると、ウクライナ情勢に進展が見られたことやストップロスを巻き込んだユーロ買いで欧州通貨の全面高となり相対的にドル安へ、ドル円は一時142.24円まで下落しました。その後は手掛かり材料もなく、方向感に欠ける相場となり、ドル円は142.83円で取引を終えました。
-米消費者物価指数、2ヵ月連続の減速となるか-
本日のイベントは、英失業率、独ZEW景況感調査、そして米消費者物価指数(CPI)が予定されています。
やはり注目は、FOMCを来週に控え、当局者が政策決定前に入手する最後の主要統計である米CPIです。事前予想はCPIが前年比+8.1%、コアCPIが前年比+6.1%となっており、昨今のガソリン価格の下落を背景に前月と同様、物価上昇は減速すると予想されています。しかしパウエル議長ら当局者からは、インフレ抑制のため再度の大幅利上げを支持した発言が多数出ており、3会合連続で0.75ポイントの利上げを実施するだろうとの見方が優勢となっています。Fed Watch(CME Groupより、9/12時点)では9月FOMCでの0.75ポイント利上げ予想は90%と、0.5ポイント利上げ予想を大きく上回っています。8月CPIへの関心が市場参加者の間で非常に高いことから、CPIの結果が市場予想を下回った場合は、円安に対する警戒感が強まり値動きの激しいドル調整が進行すると想定されますが、来週の利上げ予想に変化がなければ押し目を狙った取引に妙味がありそうです。