ドル円、140円を目指すか、2つの注目ポイント
-前日サマリー-
米ドル高・株安・金利上昇の相場でした。
ドル円は135.87円でスタート。18日(木)にFRB要人から9月FOMCでの0.75%利上げの可能性が言及されたことで、米金融引締めスタンスが改めて意識されました。米長期金利は2.87%から3%目前まで上昇、日米金利差が意識される形で円売り・ドル買いが優勢の相場で、ニューヨーク市場にかけて137.22円へ大幅高となりました。一方で、米株式市場でNYダウが300ドル安となるなど、株安のリスクオフムードも意識されたことで、クローズにかけては円が買い戻される動きも出て、ドル円は136.89円まで反落して取引を終えました。
-ドル円、140円を目指すか、2つの注目ポイント-
本日は注目度の高いイベントは予定されていませんが、今週は26日(金)にパウエルFRB議長が講演を行うジャクソンホール会議や、23日(火)に欧米各国のPMIを控えています。
先週はドル高がけん引した相場でした。ドル円は7月に139円台まで上昇した後は、米国のインフレ率(CPI・総合)のピークアウトや、テクニカルリセッション、パウエルFRB議長のFOMC後の記者会見などが意識され、130円前半まで調整してきました。しかし、先週のFRB要人らの発言を受けて、FRBの金融引締めスタンスが改めて意識される形で、「ドル高・株安・金利上昇」の流れが出てきています。
ドル円が7月高値を超えて140円を目指すためのポイントとしては、「9月FOMCの利上げ織り込み」と「米長期金利」が注目されていると考えられます。
9月のFOMCでの利上げ幅の市場予想は、先週末時点で「0.75%利上げ」か「0.5%利上げ」かで割れています(FedWatchより)。この先出てくるパウエルFRB議長のジャクソンホール会議でのスピーチをはじめとするFRB高官らの発言から、9月FOMCでの0.75%利上げの織り込みが進めば、ドル円の上昇圧力になると考えられます。
また、9月からFRBのバランスシート縮小ペースが加速します。バランスシート縮小が意識される形で米国債の買い控えが一段と進む場合、米長期金利の上昇圧力になります。先週までのドル円は米長期金利の動きに連動する場面が多くみられたことからも、米長期金利の一段上昇はドル円上昇材料とみなされると考えられます。9月FOMCの利上げ織り込み、米長期金利の動向に注目しながら、本日も取引に挑みたいです。