FOMC議事要旨は利上げペース減速再確認、FRB要人発言に注目
-前日サマリー-
米ドル、豪ドルの値動きが大きい相場でした。
ドル円は134.20円でスタート。米長期金利の上昇が意識される形でニューヨーク時間に向けて135.50円まで上昇、しかし午前3時に公表されたFOMC議事要旨での「いずれ利上げペースを減速する」との文言に敏感に反応した形でドルが売られ、一時134.80円まで急落しました。
豪ドル円は94.32円でスタート。10時半に発表された賃金指数が予想を下振れしたことで豪ドル円は94.20円から93.78円へ一時急落。その後94.30円まで反発するも、ロンドン・ニューヨーク市場では再び豪ドルへの売り圧力が強まり、93.60円まで下落しました。
-FOMC議事要旨は利上げペース減速再確認、FRB要人発言に注目-
本日のイベントは、豪雇用統計、トルコ政策金利、米新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀景況指数、米中古住宅販売件数、米景気先行指数、米ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言、米カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言が予定されています。
昨夜公表されたFOMC議事要旨(7月会合分)では、7月のFOMC声明・パウエルFRB議長の記者会見の内容と比較して目新しい材料は含まれていませんでしたが、「利上げペースの減速」の文言に敏感に反応した形で、為替市場ではドル売り圧力が高まりました。市場が織り込む9月FOMCでの利上げ幅は、0.5%利上げが6割5分、0.75%利上げが3割5分へ、0.5%利上げの織込み度合がやや強まりました。ただ、次回会合での利上げ幅に関するコンセンサスはまだ定まっていない状況と考えられます。そのため、「8月末のジャクソンホール会議」をはじめとして、FRB高官らの発言が確認できるタイミングでは、利上げ幅に関する市場予想が変動することが考えられるため、要人発言は今後も丁寧に確認する必要があります。本日は2名のFRB高官らの発言が予定されているため、市場の利上げ予想に影響を与える内容かどうかを確認しながら、取引に挑みたいです。