重要イベント多数:NZ政策金利と米小売売上高
-前日サマリー-
朝方から全面的に方向感に欠ける展開となりましたが、ロンドン市場からは円売りが進行、クロス円通貨ペアは軒並み上昇しました。足元では日銀のマイナス金利(-0.1%)よりも短期国債等の利回りが低下しており、みずほ銀行は日銀のマイナス金利適応口座に資金を預け入れたことを明らかにしました。短期金利の低迷や米10年債利回りの上昇を支えにドル円は133.30円から一時134.68円まで上昇、その後横ばいで推移すると134.22円で取引を終えました。
-重要イベント多数:NZ政策金利と米小売売上高-
本日は、NZ生産者物価指数、NZ政策金利とオア中銀総裁の発言、英消費者物価指数(CPI)、米小売売上高、FOMC議事要旨、ボウマンFRB理事の発言と重要イベントが多数予定されています。
NZの第2四半期CPIは7.3%と市場予想を大きく上回り、大幅な利上げ観測が浮上しました。そのため今回は4会合連続となる0.5%の利上げを実施し、オフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)を3%にすることが市場で織り込まれています。政策金利発表後の声明で注目すべきは、インフレ予測と目標金利への言及です。インフレ予測を上方修正し、23年半ばにおけるOCR目標を引き上げた場合には、NZドルの買い材料となり、上値を伸ばすかもしれません。
一方で米国は、不動産市況などから経済後退の兆候が示されていますが昨日のドル円は大きく上昇しました。しかし市場の関心が再び景気に移った場合には、急降下となる可能性が考えられるため注意が必要です。米小売売上高の前月比予想は+0.1%ですが、前回の+1.0%と比較すると伸びは著しく鈍化しています。さらにインフレを考慮すると実質小売売上高はマイナスになってしまうため、ポジティブサプライズが出ない限りは上値が重い展開となるかもしれません。
またその数時間後にはFOMC議事要旨の公表やボウマンFRB理事の発言が控えていることからボラティリティが大きくなりやすいため、本日はヘッドラインに注目して取引に挑みたいです。