NY連銀製造業景気指数から読み解く米経済見通し
-前営業日サマリー-
ドル円は132.98円でスタート。東京市場では、大幅高となった日経平均株価を支えに133.37円まで上値を伸ばしましたが、その後は横ばいで推移しました。
ロンドン市場では、英GDPの結果が市場予想を上回ったことでポンド円は162.26円から一時急騰、しかしすぐに失速すると161.80円まで下落しました。
NY市場では、ミシガン大学消費者態度指数の結果がポジティブサプライズとなったことでドル円は急上昇。しかし方向感に欠ける展開が続き、133.52円で取引を終えました。
-NY連銀製造業景気指数から読み解く米経済見通し-
本日のイベントは日GDP、中国小売売上高、NY連銀製造業景気指数が予定されており、ポーランドは休場となっております。NY連銀製造業景気指数は、NY連銀が管轄する製造業約200社を対象にアンケート調査を行い、景況感を指数化したものでISM製造業景気指数の先行指標として注目されています。先月の発表では-1.9の市場予想に対して結果は11.1とポジティブな結果となりましたが、6か月後の景況指数は米同時多発テロが起きた2001年9月以来の大きな下落幅を記録したことでドル円は下落基調が続きました。今回は分岐点の0を上回る5.0と予想されていますが、今年に入ってからの本指標における市場予想との乖離はかなり大きく、今回もサプライズとなる可能性を考慮したいです。また先週の米CPIが予想を下回り0.75%の利上げ観測が後退したことに加えて、本指標がネガティブサプライズとなった場合にはドル円が再度下落に転じる可能性があります。一方で、経済見通しの変化によっては新たにトレンドが形成されるかもしれません。そのため、突発的な値動きに警戒しながら景気の先行き見通しと市場の利上げ観測を読み解いて取引に挑みたいです