インフレ懸念が和らぐ中、本日の生産者物価指数に注目
-前営業日サマリ-
ドル円は135.04円でオープン。東京市場では、ゴトー日の仲値期待などにより序盤は買われるも、正午辺りから135円割れの動きとなり、やや下値を広げる展開となりました。ロンドン市場では、米消費者物価指数の発表を控えて積極的な売買が手控えられている中、やや調整の動きとなりました。NY市場では、米消費者物価指数の結果が予想を下回ったことにより、134.98円から132.67円まで一時急落、その後反発するも上値は限定的で132.88円で取引を終えました。
-インフレ懸念が和らぐ中、本日の生産者物価指数に注目-
本日のイベントは、米新規失業保険申請件数/生産者物価指数、米30年債入札が予定されており、本邦は山の日のため祝日となっております。
昨日発表された米消費者物価指数では、物価の伸びが予想以上に鈍化した結果となり、インフレ懸念の緩和や利上げペース鈍化の可能性が示されました。かなりのサプライズに市場は好反応を示すも、インフレが弱りつつある確かな証拠と断言するにはまだ早く、こうした内容をより多く確認する必要があるとの声もみられます。現に、物価の伸びは前回より縮小しましたが依然として記録的な水準のインフレが続いており、まだ気を緩めることはできないとも考えられます。
本日は米生産者物価指数が予定されており、昨日の消費者物価指数に加えこちらでも物価の伸びが鈍化する結果となるか注目となります。市場コンセンサスは前年比10.4%と前回の11.3%から低下が見込まれています。予想通りの結果、または予想を下回った場合はインフレ減速の証拠が増える形となり、円買いドル売りの流れが継続する可能性を考慮したいです。対して上回る結果となった場合は、インフレ減速期待がやや後退しドル買い圧力による反発上昇となるかもしれません。両シナリオを念頭にインフレ動向に対する市場の思惑にも注目しながら、取引に挑みたいです。