米雇用統計ウィーク
-前営業日サマリー-
東京市場のドル円は135.72円でスタート。仲値にかけて一時135.98円まで上昇するも、日経平均が大幅安となったことからリスク回避の円買いが強まったほか、米長期金利の低下から134.74円まで下落しました。ロンドン市場に入るとドル円は反発し135.66円まで戻すも、上値は重たく135円台前半での推移となりました。ニューヨーク市場では、米ISM製造業景況指数が市場予想を下回ったことから、米長期金利が低下しドル円は134.79円まで下落するも、ロンドンフィキシングにかけて買い戻しが入り135.25円で取引を終えました。
-米雇用統計ウィーク-
本日のイベントは、トルコ消費者物価指数、欧卸売物価指数(PPI)が予定されている他、米国が休場となります。
先週公表されたISM製造業景況指数は53.0と市場予想(54.9)を下回り、リセッション懸念が高まりました。またPCEコア(前年同月比)は市場予想を下回ったほか、3カ月連続で鈍化傾向にありピークアウトの兆候が見られます。そのため、過度な引き締め観測がやや後退しつつありますが、引き続き米経済指標には敏感に反応する相場が続くとみられます。
今週は、ISM非製造業景況指数や米雇用統計が公表されますが、特に失業率に注目しています。6月FOMC後の会見でパウエルFRB議長は「インフレ率が下がり、失業率が4.1%まで上昇したとしても史上最低水準であり、そのレベルであれば成功した結果だ」と、失業率の上昇を容認するとも受け取れる発言がありました。今週公表の6月雇用統計における失業率の市場予想は3.6%ですが、予想よりも悪かった場合でも4.1%を超えない場合はパウエル氏の想定内であり、大幅な引き締め路線継続からドル円は底堅く推移すると想定されそうです。