ドル円は136円台に到達、本日からのパウエルFRB議長発言に注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は135.05円でスタート。連日株式相場が堅調に推移するも為替への影響はは限定的、節目135円を挟んだ小幅なレンジ相場に終始しました。欧州市場では一転、序盤からリスク選好的な円安・ドル安の動きが先行し、クロス円は軒並み上昇となりました。その後は、米長期金利が3.30%付近まで一時上昇したことでドル買い圧力が拡大、株式相場の上昇も手掛かりに円売りが加速すると、ドル円は136円台に到達しました。NY市場でも流れは変わらず、米10年債利回りの高水準での推移も支えにドル円は136.70円まで上昇し、上値追いムードのまま日通し高値で引けました。
-ドル円は136円台に到達、本日からのパウエルFRB議長発言に注目-
本日のイベントは、日BOJ議事要旨公表(4月27-28日開催分)、英消費者物価指数、加消費者物価指数、スイスジョーダンSNB総裁発言、米パウエルFRB議長発言(議会証言、1日目)/フィラデルフィア連銀総裁発言が予定されています。
足元のドル円は136円を突破し、およそ24年ぶりの歴史的な高値圏に到達しました。主要各国の政策金利発表ウィークを通過し、米国では0.75%の大幅利上げが決定されたほか、英国も0.25%利上げ、またスイスがサプライズ利上げに踏み切るなど積極的な金融引き締めの動きが鮮明になっています。一方で、本邦日銀は金融政策の現状維持を決定、我が道を進むこの政策と主要国との方向性の違いが改めて強調されたことで円売り安心感が広がっている格好です。この点、株式相場の動向やそれによる市場のリスクセンチメントの変化などは引き続き考慮したい局面ながら、短期的には円安基調の継続がメインシナリオとして想定されます。
そのような中で、本日22日から米パウエルFRB議長の議会証言が2日間予定されています。6月FOMCでは、パウエル議長からは、今後は0.50%利上げが基本路線としている旨の発言が伝わっていますが、一方で期待インフレ率上昇への警戒感からデータ次第である点も強調しています。7月会合に向けて金利先高感も強まっているだけに、利上げ幅拡大観測に係る言及があれば、長期金利上昇・ドル買いで反応する可能性は高そうです。次回利上げに関して何らかのヒントがあるか、ドル円の更なる上値余地を図る上でも要注目のイベントとなります。