FOMC利上げ予想・激変中
-前営業日サマリー-
週明け東京市場のドル円は134.57円でスタート。先週米消費者物価指数(CPI)が米国のインフレピークはまだ先との内容だったことから続くドル高は週初めも継続する流れ、ドル円は2002年の高値を突破して135.17円まで上昇して、今世紀最高値となりました。ロンドン市場では、主要国の国債が総崩れで世界的に債券利回りが上昇、リスクオフムードが為替市場にも波及して円高の流れ、ドル円は133.88円まで大幅下落しました。ニューヨーク市場では、主要国の国債へ売りが加速して米長期金利も週末3.15%から3.43%へ急騰、ドル円は序盤リスクオフの円高優勢で133.60円まで下落しましたが、その後は反発して134.45円で取引を終えました。
-FOMC利上げ予想・激変中-
本日のイベントは、英失業率、独ZEW景況感調査、米生産者物価指数(PPI)、FOMC1日目が予定され、また日銀による臨時の国債買い入れ(オペ・5000億円規模)も予定されています。
FOMCを控えて、利上げ幅「0.5%利上げ」が市場の大勢だった先週までから一変、「0.75%利上げ」予想へ更新する動きが散見されます。短期金融市場の利上げ確率(CME・Fed Watchより)を確認すると、先週の米消費者物価指数(CPI)発表前は「0.5%利上げ」を96%・「0.75%利上げ」を4%と、「0.5%利上げ」が市場予想の大勢でした。しかし、米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて、「0.5%利上げ」は70%・「0.75%利上げ」は30%と、「0.75%利上げ」の織り込み始めました(6月13日・NYクローズ時点)。主要エコノミストからも、米消費者物価指数(CPI)を受けて、利上げ予想を「0.5%」から「0.75%」へ上方修正する動きが出ていることから、FOMC当日まで市場予想が流動的になる可能性があります。市場予想が流動的な状態でFOMCを迎える可能性が高い状態のため、今日明日は市場予想の変化にも注目する必要があると考えられます。昨日のマーケットは、「0.75%利上げ」に備える形で株安・国債安(金利上昇)・ドル高・またリスクオフムードから円高の動きとなりました。市場予想の変化に警戒しながら、本日も取引に挑みたいです。