ADP雇用統計、ネガティブサプライズなら大きなドル売りの可能性
-前日サマリー-
東京市場のドル円は128.68円でスタート、株式市場が堅調に推移したことを材料に昨日31日(火)大幅高の流れが継続して129.29円まで続伸しました。ロンドン市場では、ECB理事会メンバーのオーストリア中銀総裁が「0.5%利上げ」支持を表明してユーロ高ドル安の動き、一方でECBのタカ派姿勢と比べて日銀の金融緩和継続スタンスがより鮮明に意識されたことで円安の動きもあり、ドル円は129.60円から129.23円の間で一進一退の流れとなりました。ニューヨーク市場では、米ISM製造業景況指数が56.1と予想(54.5)に反して改善したことでドル買いムードへ、ドル円は129.35円から129.98円へ急上昇、その後もドル買い・円売りの流れが継続となりドル円は5月12日ぶりに130円を突破して130.15円で取引を終えました。
-ADP雇用統計、ネガティブサプライズなら大きなドル売りの可能性-
本日のイベントは、豪貿易収支、欧卸売物価指数(PPI)、米ADP雇用統計、米新規失業保険申請件数、メスター・クリーブランド連銀総裁発言、OPECプラス会合が予定されています。
米国の景気先行きに対する警戒感がくすぶる地合いで、本日・明日は米国の雇用情勢を確認できる経済指標が発表されます。本日発表されるADP雇用統計は前回+24.7万人に対して今月分の事前予想は+30万人、新規失業保険申請件数は先週発表21万件に対して予想は21万件と、おおむね好調な結果だろうと予想されています。昨日のISM製造業景況指数が発表されたタイミングは、好調な結果に対してマーケットは大きくドル買いで反応したことから、米国景気見通しへの影響が大きい経済指標に対するマーケットの感度が敏感になっていると考えられます。ただ、今週は週初のドル円127.00円から130.00円まで大きく上昇していることと、金曜日に発表される米雇用統計を控えていることから、ポジション調整のドル売りが出やすい地合いとも考えられます。今夜のADP雇用統計では、ネガティブサプライズに対しては大きくドル売りになる可能性も考慮して、取引に挑みたいです。