FXレポート

4月米個人消費支出に注目

-前日サマリー-
 東京市場のドル円は127.25円でスタート。反発して寄り付いた日経平均が上げ幅を拡大したことや時間外の米10年債利回りが上昇したことで、ドル円は上昇し、日通し高値となる127.58円をつけました。その後は米10年債利回りが上昇幅を縮めたことから、ドル円は127.26円まで下押しました。ロンドン市場では、黒田日銀総裁の「金融市場の安定を確保しつつ、出口戦略を遂行することは十分可能」との発言が伝わると、円買いが進行し日通し安値となる126.55円をつけました。その後は欧米の株高を背景に円売りが進み127.28円まで上昇、黒田総裁の発言による下落幅を帳消しにする「往って来い」の展開となりました。NY市場では、米10年債利回りが2.79%台まで上昇したこともありドル円は一時127.42円まで上昇するも、クローズにかけて米10年債利回りが低下したことでドル円も下落、127.05円で取引を終えました。

-4月米個人消費支出に注目-
 本日のイベントは、豪小売売上高、米ブラード・セントルイス連銀総裁の発言、米4月個人消費支出(PCE)が予定されています。4月個人消費支出(PCE)は、FRBにとって今後の金融政策を方向付けるための参考指標であり、次会合のFOMCにも影響することから注目度が高いです。
 マーケットは、ダウ平均を筆頭とした米株価指数の大幅な反発を背景に、リスクオフの雰囲気は後退しつつあり全体的にリスク先行の流れに移行しつつあります。一方でドル円は127円台を回復する場面こそ見られるようになったものの、ここ数日126円台の半ばから127.40円付近でレンジを形成しており、方向感が見えにくいのが現状です。ドル円と相関性の高い米10年債利回りは、先日に大幅な低下をしてからその後の戻りが鈍く、ドル円は上値の重たい展開が続いています。米経済のリセッションの可能性が浮上している事から本日発表される4月米個人消費支出への注目度は高く、ドル円の今後のトレンド形成に影響すると考えられるため、丁寧に確認して取引に臨みたいです。

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