株安・ドル高一服、速い値動きのリスクオフ巻き戻しになるか
-前日サマリー-
東京市場のドル円は128.37円でスタート、日経平均株価500円超の上昇と暗号資産(仮想通貨)の大幅反発がリスクオン材料と捉えられ、ドル円は一時129.35円まで急上昇しました。ロンドン市場では、序盤に円が買われて一時128.50円まで下落したものの欧州通貨に対するドル買いの流れ、ドル円は129.21円まで反発しました。ニューヨーク市場では、ミシガン大消費者信頼感指数が59.1と予想(64.0)ほど強くない結果でドル円は129.32円から129.13円へ一時下落、その後は週末を控えて129.30円から129.35円の小幅なレンジ相場となり、129.29円で取引を終えました。
-株安・ドル高一服、速い値動きのリスクオフ巻き戻しになるか-
本日のイベントは、中国小売売上高、米ニューヨーク連銀製造業景気指数、ベイリーBOE総裁発言が予定されています。
先週までのマーケットは、米FRBの金融引締め警戒、特に6月FOMCの「0.75%利上げ」に対する警戒感から、為替市場はドル高円安、株式市場も金利感応度の高いナスダック指数を中心に年初来安値を更新するリスクオフムードが続いていました。しかし、先週後半にかけて、米長期金利が3.0%を下回る(米国債が買い戻される)市況となり、先週までのリスクオフ一色のムードがひと段落しているように思われます。先週のFRB高官の発言では、この先2-3回のFOMCで「0.5%利上げ」を支持する考えが見られたため、9月ごろまでは速いペースの利上げが行われる可能性があります。その時期まではドル高一服・株安一服の流れに本格的に入る可能性は高くありませんが、先週までの「ドル高・株安」ペースが非常に速かったため、今週は株の自律反発や、ユーロ・ポンド・豪ドルなどのリスク通貨買い戻しの地合いがあれば、買い戻しペースが速い可能性があります。米金融引締め加速を期待する「ドル高・株安」トレンドはまだ続く可能性もありますが、速いペースの巻き戻しの動きも想定しながら、今週も取引に挑みたいです。