いよいよ米FOMC、一旦の転換点を想定もドル需要・円安継続でトレード妙味は高まるか
-前日サマリー-
東京市場のドル円は130.13円でスタート。東京市場と中国市場が祝日休場の中、資源国通貨主導でドルは弱含む展開で上値重たく、節目を挟み30銭程度で小幅に推移しました。一方で、豪RBA政策金利が大方の予想を上回り0.35%に引き上げられたことで、直後、豪ドル円は92.16円から92.93円まで上昇しました。欧州市場では、一時3.00%台に上昇した米長期金利を支えにドル円は130.28円まで日通し高値更新も、米FOMCを明日に控えて様子見ムードもあって、方向感を欠きました。NY市場では、米長期金利が低下する中、ユーロドルの上昇を受けたドル売りに押されドル円は129.69円まで下落、その後は持ち直すも引き続き方向感は乏しく、ドル円は130.13円で取引を終えました。
-いよいよ米FOMC、一旦の転換点を想定もドル需要・円安継続でトレード妙味は高まるか-
本日のイベントは、NZ第1四半期失業率、豪小売売上高、加貿易収支、米ADP雇用統計/貿易収支/ISM非製造業景況指数/FOMC政策金利・声明/パウエルFRB議長発言が予定されており、日本・中国が引き続き休場となります。
注目度の高い米指標が複数控え材料豊富な一日ながら、なんといっても注目は米FOMC/パウエルFRB議長発言となります。市場では50bp(0.50%)利上げとQT(バランスシート縮小、量的引締め)開始公表が見込まれており、直近のパウエル議長の発言や3月FOMC議事要旨の内容から察するにコンセンサスの確度は高いとみています。6月・7月・9月FOMCでの50bp利上げもある程度織り込まれていることを踏まえると、次回以降の利上げ幅や最終的な利上げ到達点へのヒントとなる言及はあるか、また、75bp利上げ支持による反対票の有無やそもそも選択肢として残されるのか、などの点が注目ポイントとなりそうです。
仮にパウエル議長から次回75bp利上げが示唆されるなど想定以上のタカ派サプライズがあれば、米金融引き締めへの警戒感から株価下落、長期金利上昇でドル買い加速とマーケットが大きく反応する展開には警戒したいです。ただ、コンセンサスの範疇に留まる内容であれば、足元での急速なドル高傾向に対してSell the fact(事実売り)で一旦のドル売り調整へ、こちらをメインシナリオとして想定しておくのが無難とみています。とはいえ、米経済は堅調で利上げ局面、世界的なドル需要は大きく崩れそうにもないため、ドル円については、更なる日米金利差拡大を見通す動きから早めに切り返し上昇に転じる可能性は高いといえます。また、ここでの下落が大きい分、深めの押し目から一段勢いをつけて上昇する展開も十分想定されるため、ボラティリティの高まりには警戒も、転換点を活かせるようマーケットと対峙していきたいです。