ロシア経済制裁の発表一巡、自律反発となるか注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は115.04円でスタート、ロシアがウクライナ東部の2地域を国家として独立承認したことでリスク回避ムード優勢の流れ、ドル円は114.50円まで一時下落しました。欧州市場では、良好な独IFO企業景況指数と欧州株安が一服したことを手掛かりにドル円は自律反発、114.30円から115.16円まで上昇しました。ニューヨーク市場は祝日明け、バイデン大統領の会見が予定されていると伝わると警戒感から115.23円から114.88円まで下落しましたが、会見内で外交的解決を目指す姿勢が示されると安心感からドル円は再び上昇、115.10円まで反発したのち115.07円で取引を終えました。
-ロシア経済制裁の発表一巡、自律反発となるか注目-
本日のイベントは、NZ政策金利、ベイリー英中銀総裁発言、米5年債入札が予定されています。また、日本、ロシアが祝日となります。
昨日はロシア動向を受けた主要各国の経済制裁がアナウンスされました。主な制裁内容としては、米国はウクライナ東部親ロシア地域との貿易・金融取引禁止、英国はロシアのウクライナ戦略に関与している銀行・富裕層の資産凍結と取引禁止、ドイツは独ロパイプライン計画の認証手続き停止などが発表されました。一方で、SWIFT(銀行間の国際決済網)からのロシア排除やロシアエネルギー企業への制裁は見送られる形となり、ロシア本国の経済が直ちに致命的なダメージを受ける経済制裁とは現時点でなっていません。マーケットは、経済制裁の内容やバイデン大統領が外交的解決を目指す姿勢を示したことを安心材料ととらえて、リスクオフムードはやや一服感があります。ここからは、地政学リスクのヘッドラインは気にしつつ、自律反発の流れがどこまで続くか注目して、取引に挑みたいです。