日本の物価上昇、日銀金融政策のスタンスはいかに
-前日サマリー-
東京市場のドル円は114.15円でスタート。朝方ドル円は日経平均の上昇を支えに買いが進み、先週末高値の114.27円を抜けて114.42円まで上昇しました。欧州市場に入っても、欧州株の堅調な推移を眺め、リスク選好の円売りが優勢となり、ドル円は上昇、22時時点で114.58円を付けました。NY市場では、米国市場が休場で薄商いでありましたが、ドル円は底堅さを維持して114.58円で取引を終えました。
-日本の物価上昇、日銀金融政策のスタンスはいかに-
本日のイベントは、日黒田日銀総裁定例記者会見/日銀金融政策決定会合・終了後政策金利発表/日銀展望レポート、英失業率/失業保険申請件数、独・欧ZEW景況感調査、米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予定されています。
本日注目したいのは日銀金融政策決定会合です。今月14日に日銀が発表した12月輸入物価指数が前年比プラス41.9%と2021年の中で2番目に大きな伸び率となりました。昨年12月から原油価格が上昇していることを踏まえると1月の輸入物価はさらに伸び率を高めると考えられます。そのような状況下で迎える日銀の決定会合では、足元の物価上昇や円安に対して金融政策変更の可能性について言及があるかに市場の注目が集まっています。黒田総裁から円安を警戒する発言があった際は円高圧力の高まりに注意したいです。
一方、米国では今月25日と26日にFOMCが予定されています。すでに開催2週間を切っていることから関係者が金融政策に関して踏み込んだ発言をしてはならないブラックアウト期間に入り手掛かりが乏しくなります。ただ、米長期金利のチャートを見ると動きは活発です。昨年12月に米FRBがインフレ抑制のため金融引き締めへと向かったことで上昇トレンドが発生し、約2年振りに1.8%をつけました。このまま上昇を継続するかは不透明ですが、金利の上昇局面ではドル買い圧力が高まることが期待できるため、目先の取引ではドル円の115円台への戻りを狙った取引を検討したいです。