5年ぶり116円台突破のドル円
-前日サマリー-
東京市場のドル円は115.30円でスタート、市場参加者が正月明けで本格的に戻ってきた地合いの中で大発会の日経平均株価が前場で約400円高まで上昇したことから円売りが続き、ドル円は昨年高値115.51円を突破してロスカットを巻き込みながら115.81円まで上昇しました。欧州市場では、リスクオンの動きと年内の米金融引締め見通しを反映した米長期金利上昇を材料にドル高が加速、ドル円は2017年1月ぶりに116円を突破、116円近辺のロスカットを巻き込みながらドル円は116.34円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、ISM製造業指数が58.7と予想(60.0)と前回値(61.1)を下回ったことからドル高は一服、ロンドンフィックスにかけて一時115.96円まで下落した後、116.11円で取引を終えました。
-5年ぶり116円台突破のドル円-
本日のイベントは、日本ゴトー日、米ADP雇用統計、米原油在庫、FOMC議事要旨が予定されています。
ドル円は5年ぶりに116円を突破しました。大きな要因は日米の金融政策の違いが鮮明に意識されているためと考えられ、米FRBが3月にテーパリング完了して年3回利上げを行う見通しを示した金融引締め路線なのに対して、日銀はマイナス金利政策やイールドカーブコントロールなどを続けていく金融緩和路線を進んでいることが挙げられます。前回2014年の米テーパリング局面のドル円は、テーパリングを開始した2014年1月の105.25円からテーパリングを完了した2014年9月末までに109.66円まで、約4円上昇しました。今回の米テーパリング局面では、テーパリング開始を決定した2021年11月の114.01円から足元116.13円まで約2円上昇しています。2014年の相場と一律に比較することはできませんが、今回はテーパリング速度も速いことと年内3度の利上げ見通しがアナウンスされていることから、まだ上昇余地がある可能性が考えられます。足元のマーケットは新年相場でリスクを取り始めるための円売りが重なって円安ドル高が一気に進みましたが、ロングエントリーできそうな短期的な押し目が生まれえることに期待して、本日も取引に挑みたいです。