FOMC通過、本日は各国政策金利祭り
-前日サマリー-
東京市場のドル円は113.71円でスタートし、昨日NY市場からのドル高基調を維持する展開となりました。ただ、引き続き米FOMCをにらんでの様子見ムードも強く、小幅なレンジでのもみ合いに終始しました。欧州市場では、序盤こそ下押しされたものの、その後は米10年債利回りの上昇などもドル買いが進行、ドル円はじり高に上値を試しました。NY市場に入ると、直後発表された米小売売上高が除自動車を含め前月比で予想を下回ったことでややドル売りへ、米株相場の下落も相場の重しとなりました。以降、様子見から動意が鈍るもドル円は113.90円台まで底堅く推移し注目のFOMCを迎えました。そのFOMCではテーパリング加速決定や2022年以降の利上げ見通し引き上げが示されたことをを受けて全般ドルが急加速、114.25円付近まで一段高となりました。その後はややドル売りとなるも、ドル円は114.05で取引を終えました。
-FOMC通過、本日は各国政策金利祭り-
本日のイベントは、豪ロウRBA総裁発言/失業率、仏独欧英PMI(速報値)、スイス政策金利、ノルウェー政策金利、トルコ政策金利、英BOE政策金利、欧ECB政策金利/ラガルドECB総裁発言、米新規失業保険申請件数/フィラデルフィア連銀景況指数/鉱工業生産、メキシコ政策金利が予定されています。
昨日は年内最後となるFOMCにて、テーパリングの加速が正式決定、終了時期の想定を2022年6月から同年3月へ前倒しするとともに、金利見通しでは2022年中に計3回の政策金利の引き上げが示されました。また、パウエルFRB議長からも「テーパリング終了まで利上げは行わない」としながらも、「テーパリングと利上げの間で長い遅れは生じない」との見方が示されました。大方の予想範囲内ではあるものの、タカ派的内容をもって早期利上げに向けた環境が整った印象もあることから、ドル高トレンドは継続していくとみています。本日の東京、欧州市場の反応などを踏まえてドル相場の行方を見極めていきたいです。
他方、本日は各国中銀の政策金利発表が多数控えています。特にECB政策金利及びラガルドECB総裁の会見内容には注目が集まっています。市場では、今会合でのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の来年3月末終了がアナウンスされるとの見方が優勢ながらも、欧州でのオミクロン株の感染拡大による影響から、一部では決定先送りも視野に入っているようですので、仮にハト派寄りの結果となった場合の市場の反応も想定しておきたいです。