ドルのイメージ戦略
-先週末サマリー-
東京市場は日経平均がマイナスで始まったものの後場に入りプラスに転じるとドル円も買いが優勢となり113.10円付近から113.35円付近まで緩やかに上昇しました。欧米市場では序盤、米雇用統計を控え様子見ムードから値動きが乏しく膠着しました。米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想55.0万人が21.0万人と大幅に下回ったことでドル円は112.991円まで急落しました。ただ、失業率が4.5%の予想のなか4.2%と大きく改善したことが材料視され買戻しが優勢になると113.61円まで反発。引けにかけてはテーパリング加速の思惑から米長期金利が低下し米株安もドル安材料となり一転してドル円は112.56円まで大きく値を崩し112.83円付近で取引を終えました。
-ドルのイメージ戦略-
本日のイベントは独製造業新規受注、英建設業購買担当者景気指数が予定されています。米雇用統計は強弱入り混じる結果になりましたが、12月FOMCでのテーパリング早期終了の議論を後退させる内容ではないとの見方から米株安と米長期金利の低下につながりました。FOMCに向けて注目は米株市場とみてます。テーパリングの加速や利上げが意識されれば、株安になるとみられます。NYダウは11月高値からは約2,000ドルの下落になっていますが、年初は30,000ドルからスタートしたと考えると現在の35,600ドルから下値余地は十分にあるとみてます。ただFOMCまで約2週間弱あり素直に売ってくイメージより、なにかしらマイナス材料をきっかけに下げていくイメージが強く新型コロナのオミクロン株や要人発言等のヘッドラインを注視したいです。為替視点ではテーパリング加速局面ではドル高を意識し、オミクロン株などで生産活動の後退、景気減速が意識され米株安の場合はドル安に傾くとイメージして取引にのぞみたいです。