米連銀総裁の発言に注目
-前日サマリー-
東京市場は円安基調に。新型コロナのオミクロン株の懸念で大幅安となっていた日経平均が一時28,100円まで持ち直したことで円売りが優勢となりドル円は113.20円から113.62円まで上昇しました。欧州市場ではドル円に目立った動きは見られなかったものの、トルコ中銀がリラ相場の安定を目指して為替介入を実施したことが明らかになると、トルコリラ円は8.20円から9.11円まで急騰。その後、エルドアン大統領が「必要に応じて介入を実施できる」「高金利政策を決して支持しない」と為替介入の警戒感が残るなか、利上げについては再度否定したことから再びリラ安材料となり8.40円付近まで下落するなど上下に乱高下しました。NY市場ではISM製造業景気指数がほぼ予想通りの結果となったほか、パウエルFRB議長の議会証言をこなしながらもドル円は売り基調で推移しました。また米国で初のオミクロン株の感染者が出たとの報道をきっかけにリスクオフからNYダウが500ドル超高から450ドル超安までマイナスに転じると、ドル円も112.67円まで下落し112.78円付近で取引を終えました。
-米連銀総裁の発言に注目-
本日のイベントは、豪貿易収支、米新規失業保険申請件数、ボスティックアトランタ連銀総裁、クオールズFRB副議長、デイリーサンフランシスコ連銀総裁、バーキンリッチモンド連銀総裁の発言が予定されています。ハト派のパウエルFRB議長がタカ派寄りの見解を示したことで本日の連銀総裁の発言にも注目が集まります。今週末にはブラックアウト期間に入るため、FRBメンバーがマーケットへのメッセージを織り込みにいくのではないでしょうか。テーパリング終了が加速する内容であれば米株安ドル高基調となりドル円は上値を試す展開になるとみてます。一方で、ハト派寄りのメッセージが伝わればドル安に振れる展開になるため、柔軟に対応できるようにしておきたいです。