衆院選を控えたポジション調整の動きに注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は113.79円でスタート、日銀政策決定会合を控える中でWTI原油先物が80ドル台へ続落したことが意識されドル円は一時113.50円まで円高へ、日銀政策決定会合の結果は事前観測通りだった一方で、黒田日銀総裁が会見で円安容認の姿勢を示してドル円は113.74円まで円安になりました。欧州市場では、ECB理事会声明とラガルドECB総裁会見がECB早期利上げの市場予想を打ち消すに足らない内容だったことと、米GDPがパンデミック以降回復期で最も低い結果だったことから、ユーロドルは1.1583ドルから1.1680ドルへユーロ高ドル安に大きく動きました。ニューヨーク市場では、今週買われていた円が売られる流れで、ドル円は113.56円で取引を終えました。
-衆院選を控えたポジション調整の動きに注目-
本日のイベントは、日失業率、豪小売売上高、仏GDP・消費者物価指数、独GDP、欧GDP・消費者物価指数、米個人所得・PCEデフレーター、カナダGDP、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されています。また、週末に衆議院選挙投開票を控えています。
日本の衆議院選挙について、ここまで報道機関各社によると「自民党の単独過半数(233議席以上)」が焦点になる形で報じられています。衆議院解散前の自民党獲得議席数は276議席であるため、言い換えるとほとんどの観測報道では獲得議席数大幅減と予想されています。直近の国政選挙(2019年7月参議院選挙)では、自民党議席数は66議席から57議席へ、為替市場はその後1か月程度円高トレンドになりました。マーケットでは「自民党単独過半数」が予想されていますが、これを割るようであればネガティブサプライズとして海外からみなされ、週明け思わぬ値動きで始まる可能性もあります。この可能性を考慮した大口投資家も週末を控えてポジション調整の動きに出ることが考えられるため、月末フロート合わせて警戒しながら取引に挑みたいです。