日銀政策会合1日目、観測報道に注意
-前日サマリー-
東京市場のドル円は113.70円でスタート、前日にNYダウが最高値を更新したことと、週末の衆議院選挙で自民党が議席数の過半数を獲得できるだろうとの見通しが伝わり日経平均株価は500円超の上昇で市場はリスクオンムード、ドル円は113.97円まで円安となりました。欧州市場では、来月4日英中銀(BOE)会合での英政策金利利上げ期待の高まりからポンド買いが目立つ流れ、ポンド円は156.78円から一時157.76円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、米消費者信頼感指数(コンファレンスボード)と米新築住宅販売件数がともに市場予想以上の好結果だったことを受けてドル円は一時114.31円まで上昇、しかしザラ場で最高値を更新していたNYダウがマイナス圏へ沈むなどが嫌気されてリスクオンムードは続かず、ドル円は上げ幅を縮小して114.14円で取引を終えました。
-日銀政策会合1日目、観測報道に注意-
本日のイベントは、NZ貿易収支、豪消費者物価指数(CPI)米耐久財受注、カナダ政策金利・BOC総裁会見、米製造業大手企業決算発表、日銀政策決定会合(1日目)が予定されています。
本日から始まる日銀政策決定会合は明日の正午ごろに結果が出てきます。ここまでの市場予想は「今回、日銀会合では金融政策の現状維持(金融緩和継続)で決まるだろう」「経済・物価情勢の展望(展望リポート・日銀の経済見通し)は今年度の実質GDP見通しとコアCPI見通しが下方修正されるだろう」との見方が優勢となっています。ただし、日銀会合に関する観測報道がヘッドラインに上がってきた場合は注意が必要です。今年3月の日銀政策決定会合1日目に「長期金利の変動幅を拡大する方針」「ETF買入れの年6兆円の目安をなくす方針」と事前に報じられたことが材料視されて、ドル円は40銭程度下落する動きがありました。「日銀は金融緩和継続」が大勢の見方ですが、結果発表の直前の観測報道には警戒して、取引に挑みたいです。