米失業保険から米雇用統計を占う
-前日サマリー-
東京市場では、日経平均株価の300円超の上昇を受けたリスクオンムードから円が売られる展開、109.99円で始まったドル円は110.25円まで円安になりました。ロンドン市場では、各国の株価指数先物の上昇継続が好感され円売りの流れが継続、ドル円は一時110.41円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、ADP雇用統計が前月比+37.4万人(市場予想:+61.3万人)とネガティブサプライズを受けてドル円は109.89円までドル安へ、その後発表されたISM製造業指数が59.9(市場予想:58.6)と予想に反して前月より改善したことが好感されドル円は110.12円までドル高円安に動き、最終的に110.05円で取引を終えました。
-米失業保険から米雇用統計を占う-
本日のイベントは、豪貿易収支、スイス消費者物価指数(CPI)、欧生産者物価指数(PPI)、米新規失業保険申請件数、米アトランタ連銀総裁発言が予定されています。
今週は明日金曜に米雇用統計が控えているスケジュールで、FRBが重要視している米雇用状況が改善している状況であれば、9月22日のFOMCで米テーパリングの早期開始に係るメッセージが出てくるだろうと市場では予想されています。米雇用統計の結果を予想する材料として昨日発表された民間の雇用統計(ADP雇用統計)は、市場予想を大幅に下回る結果だったことから、明日の米雇用統計を予想する上で不透明感が増しました。本日発表される米新規失業保険申請件数も、米雇用統計の結果を予想するための重要な経済指標の一つです。米新規失業保険申請件数の市場予想は34.5万件と、パンデミック以降最も改善された水準となっています。昨日のADP雇用統計から一転して今夜の経済指標が良好だった場合、明日の米雇用統計の結果のコンセンサスが改善されると考えられるため、結果に注目して取引に挑みたいです。