雇用統計の発表に備えて
-前日サマリー-
昨日は米ダウ平均株価が2日連続で過去最高値を更新しました。ただ目立った大きな材料はなく市場の金余りが如実に表れた結果となりました。
新規失業保険申請件数の発表は行われ、49.8万件と50万件を切ってコロナ後最少となりましたが市場に与えた影響は限定的でした。
また注目されていたトルコ政策金利発表は市場予想通り据え置きで市場の反応も軽微でした。
-今夜の雇用統計は特に注意-
本日は雇用統計の発表が予定されています。市場予想は非農業部門雇用者数が+97.8万人、失業率が5.8%となっています。雇用者数は前回値が+91.6万人と堅調な数字でしたが今回はそれを上回る結果となりそうです。ただ、市場の一部や一部FOMCメンバーからは「100万人増でも驚きはない」との声が上がっており、若干のコンセンサス通りや若干のポジティブサプライズに対して市場が大きく反応するかは疑問です。
加えて、先日のイエレン米財務長官の発言や直近のFOMCの政策スタンスを踏まえると、強すぎる経済にはFRBの出口戦略が意識されます。そうなれば、米株をはじめとして米資産に対してネガティブな影響に繋がる可能性があり、その場合はドル売り圧力も避けられないでしょう。