英小売売上高には注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は、米10年債利回りが1.54%台まで低下したことにより107.98円まで下押した後一時108.14円まで持ち直しましたが、時間外の米長期金利の低下も重しに107.95円まで再度下落しました。欧州時間ではドル売りが再度優勢になり、前日安値107.87円を下抜けて107.85円まで下落しますが、3月5日安値107.82円がサポートラインとして意識され反発、米10年債利回りが一時1.58%前後まで上昇したことも加わりドル買いが優勢になった後108.23円まで戻りました。NY市場では米10年債利回りが再び上昇に転じたため、ドル買いが優勢になり108.23円まで上昇しますが、「バイデン米大統領が富裕層向けに最高税率43.4%のキャピタルゲイン税導入を提案する」との一部報道を受けたためにダウ平均・金利が共に低下、リスクオフの円買いが進み、107.96円で下落し取引を終えました。
-英小売売上高には注目-
本日のイベントは英3月小売売上高、欧州各国の製造業/サービス業PMI(速報値)が予定されています。ロックダウンを段階的に解除し始めて、まもなく1か月が過ぎようとしているイギリスでは3月小売売上高の事前予想も+1.5%と、2か月連続で増加傾向となっています。ロックダウンの影響を全面的に受けて悲惨的な結果に終わった1月小売売上高(-8.2%)と比べるとやはり個人消費が戻ってきているとの好印象をマーケットに与えています。また4月中盤からはすべての小売店の営業が再開すると共に屋内での飲食提供もできるようになったため、サービス業も順調に回復へ向かっており、4月サービス業PMI予想も59.0と好材料が揃っております。事前予想を大きく下回らない限りマーケットはポンド買いで反応すると考えることもでき、初動で流れに乗ることも一つの手かもしれません。