インフレに要注意
-前日サマリー-
東京市場は前日のNYダウザラ場最高値と米長期金利上昇一服を受けて、リスクオンから円は全面安の展開、中でもドル円は9か月ぶりに109円台まで上昇しました。欧州市場では主要国の長期金利の下落が広がったことを好感したリスク選好ムードの高まりからドル売りの展開となり、4日続落していたユーロドルは1.1915ドルまで反発しました。NY市場では金利上昇一服が好感されたことによる米ナスダック指数の大幅反発から感じられたリスクオンの地合いが続く一方で、米3年債入札への警戒から為替市場ではリスクオフの円高ドル高の展開で始まりました。米3年債入札が堅調な結果に終わると、警戒感の緩和から一時ドル安円安の動きをみせて、ドル円は108.48円で取引を終えました。
-インフレに要注意-
本日のイベントは中国消費者物価指数、米消費者物価指数、カナダ政策金利、米10年債入札が予定されています。特に注目すべきイベントは米消費者物価指数となります。前回発表時(結果:0.1%vs予想:0.2%)は予想より悪い結果が発表され、米10年債利回りは約0.3%低下で反応しました。しかし、足元では先週発表された雇用統計が好調だった点、商品市場で原油WTIが堅調な点、世界の貿易の活発さと関連性が高いといわれているバルチック海運指数が直近一年間で高い水準にある点を考えると、今回の米消費者物価指数は好調な結果が出てくる可能性もあります。米消費者物価指数が好調な結果だった場合、金利上昇圧力となりえるため、足元の為替市場と金利動向の相関性を鑑みると、本日の米消費者物価指数には特に注意をして取引に挑みたいです。