リスク姿勢はリセットか
-前日サマリー-
先週、金曜日の為替市場はバイデン次期米大統領が1.9兆ドル規模の追加経済対策を発表すると材料出尽くしと週末要因も重なり利益確定の売りに押されました。ポンド円は142.20円から140.95円まで下落し、豪ドル円は80.80円から79.72円まで下落しました。ただ、米ドルと円が同時に買われたことでドル円は103円台後半での小幅な値動きに限られました。
-リスク姿勢はリセットか-
本日のイベントは中国四半期国内総生産(GDP)、中国小売売上高が予定されています。新型コロナウイルスの感染拡大で各国の経済成長が落ち込むなか、唯一経済成長を続ける中国のGDPの結果は注目度が高いとみます。アナリストの予想を下回る結果を示した場合、世界景気の悪化が意識され短期的にリスクオフ相場になりそうです。また、リスクオフのシナリオも増えてきました。先週、欧州全域で新型コロナウイルス感染が広がるなか、変異種の出現を受けて一部でロックダウンが行われたほか、イタリアの政局不安も投資家のリスク姿勢を悪化させています。これまで新型コロナウイルスのワクチン期待や米政局のブルーウェーブ効果でリスク選考だった姿勢も一旦小休止になるとみられ、投資スタンスをリセットして動向をうかがいたいです。