英EUの直接協議はまたも延長戦に
-前日サマリー-
ポンドは荒れた展開。英EU貿易交渉の行方を見守りたいとし様子見ムードが強く序盤は値動きに欠けた動きになりました。欧州市場に入ると、ゴーブ英内閣府担当相とバラッカー・アイルランド副首相は漁業権で妥協する可能性があると述べたことをきっかけにポンド買いが強まり、ポンド円は140.32円まで上昇しました。ただ引けにかけて、英EUの協議が不調に終わったことが伝わると、一転してポンド売りが優勢となり139.35円まで大幅に下落し取引を終えました。
-英EUの直接協議はまたも延長戦に-
本日のイベントは英GDP、ECB政策金利、米新規失業保険申請件数 米消費者物価指数 ラガルドECB総裁会見が予定されています。昨日のジョンソン首相とフォンデアライエン欧州委員長の会談では両者の溝が埋まらず交渉は13日(日)まで継続することになりました。これまでも期限のゴールがたびたびと変更されてきましたが、今回もまた期限が延長されました。マーケットでは失望感からポンド安に振れており、このままずるずると引きずられるのか注目です。テクニカル面でみると、日足のポンド円は137.50円から140.30円までのレンジになっています。週末までに悲観論で占められた場合、下値の137.50円を試す展開になるとみてます。一方で、合意に向けて妥協案が示されれば上値の140.30円をブレイクする可能性も考えられます。短期的にヘッドラインに振らされる展開となり材料を見極めつつ順張りでついていくのが賢明かもしれません。