ひとまずの目線はリスクオンか
【本日のトレードポイント】
-ポジティブなヘッドラインが続く-
今までマーケットの足を引っ張っていた新型コロナウイルスや米景気刺激策、ブレグジットといったテーマでポジティブなヘッドラインが相次いでいます。金利やダウ平均に反応する形で為替市場も典型的なリスクオン相場の様相を呈しています。リスクオン相場ではドルや円が売られ豪ドルやポンドが買われる傾向にあります。豪ドル米ドル(AUDUSD)では2018年以来の高値更新、ポンドドルも長らくレジスタンスとして機能してきた1.34付近まで上昇しています。またユーロドルは一昨日の1.2超えに続き1.21も突破し年初来高値を更新しています。
新型コロナウイルス感染拡大や中東情勢、米実体経済の弱さなどネガティブな材料は散見されますがマーケットが意識する局面にないようです。
-米景気刺激策とブレグジット-
今日のマーケットでは新型コロナウイルスをビックテーマとして、米景気刺激策とブレグジットといったロングタームのテーマも存在しています。今週に入ってこの2つのテーマに関するポジティブなヘッドラインがいくつか出てきています。
米景気刺激策に関しては、共和民主両党間での交渉が難航していました。今週に入って超党派議員グループが約9100億ドル規模の策を提案し、民主党はそれを好感しています。共和党は否定的なリアクションであるものの、協議がひとまず再開したという点でマーケットはポジティブに評価しているようです。
ブレグジットでは先週末から多数の関係者が合意期待をちらつかせています。ただ、昨日は当初から争点となっていた、漁業権・公正競争・合意履行に関しては依然として議論が行われているとの報道からやや失望感が出たものの従前に比べて合意への期待感は強まっているのは事実です。
この2つのテーマに関するヘッドラインは長期的には不透明感が強くポジションメイクする材料としては心もとないですが、短期のトレンドを形成するきっかけとなりやすいだけに注目しておきたいです。