漁業権の解決見通し低く合意なき離脱に近づくか
-前日サマリー-
昨日のドル円は米国の感謝祭とあってポジション調整的な売りから小幅に下げたものの、前日安値に近づくと底堅い動きとなり104.25円付近で取引を終えました。一方で、ポンド円は英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉について、依然として先行き不透明感からポンド売りが先行し139.70円から一時138.92円まで下落しました。その後、バルニエEU離脱首席交渉官が「EU内で漁業権に関わる大臣に対して、明日緊急会議を開くと伝えた」と報じられるとポンド買いが優勢となり139.23円付近まで戻して取引を終えました。
-米国市場はブラックフライデーで短縮取引に-
本日の米国市場は感謝祭明けとなりますが、ブラックフライデーで短縮取引となります。主要の経済指標も予定されておらず、材料探しの一日となりそうです。目先の材料は英国とEUの自由貿易協定(FTA)交渉の行方です。離脱期限まで残り僅かとなり舞台は最終局面に入っていますが、いまだに決着しておらず先行き懸念が募る状況です。昨日の報道ではバルニエEU離脱首席交渉官が漁業権についてEUの加盟国同士で協議するとしていますが、これまでも結論が出ていないだけに期待は低いとみてます。報道では合意に近づいているとしていますが、漁業権の問題は根深いとみて「合意なき離脱」のウエイトを高めておきたいです。