ドル売りの分岐点は
-前日サマリー-
東京市場のドル円は新規取引材料の不足から104.50円付近での小動きとなりました。欧州市場に入ると、米長期金利の低下でドル売り圧力が高まるとユーロドルが1.1893ドルまで強含み、ドル円は104.07円まで下落しました。また、一部報道で「英・欧通商交渉担当者が早ければ来週の合意成立を目指す」と報じられると、ポンド買いが強まる場面もみられました。NYでは米小売売上高が0.3%と予想の0.5%を下回ったほか、パウエルFRB議長の発言で金融緩和継続が確認されたものの、為替への影響は限定的でドル円は104.20円付近を堅調に推移し取引を終えました。
-ドル売りの分近点は-
本日のイベントは豪ロウRBA総裁の発言、英消費者物価指数、米住宅着工件数、各連銀総裁の発言となっています。新型コロナウイルスの感染拡大により、その脅威が世界各国で再び広がるなか、有効性の高いワクチンへの期待感がリスク選好の礎となっています。それにより株高とドル売りが連動して動いており、どこまで継続するかがポイントになります。継続するとの見方の場合、素直に順張りでついていくのが賢明だと考えられます。一方、懸念点として挙げられるのは、米国の政権移行が進まず、コロナ対策法案の遅れです。米小売売上高も予想を下回っており、今後の経済指標の悪化が懸念材料として意識されれば一気にドル買いに巻き戻される可能性もあるため、米経済指標の感応度も上がってくるとみてます。