米ファイザーの新型コロナウイルスワクチンはどうなる?
-ドル円は小反発-
ドル円は、引き続き東京市場と欧州市場で新型コロナウイルスのワクチン開発を巡る楽観的ムードからドル買いが優勢になり、一時105.68円まで上昇しました。しかしニューヨーク市場で、ヨーロッパでの新型コロナウイルスの再拡大が懸念されたことから、一部時間の営業停止を義務付けるとの発表を受け、一時105.39円付近まで下押しする展開になりました。一方、ユーロ円は昨日から開幕しているECBフォーラム内でラガルドECB総裁が次回会合での追加緩和を示唆すると全般的にユーロ売りが優勢となり、一時123.92円と日通し安値を付けました。
-ファイザーの新型コロナウイルスワクチン-
今週月曜日から絶えずマーケットの話題になっている米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンですが、マーケット参加者の一部では楽観的なリスクオンは厳しいとの見方も出ています。このワクチンは米国の最先端医療病院でも扱いが複雑な超低温保管設備が欠かせないとして、まだ供給面では現実的ではないとみられます。こうしたことから、このセンシティブなワクチンを国外にどう供給し保管させるか、現実的に立証できるまでは早急な供給が難しそうです。仮に供給網の確立が遅れることとなれば、これまでの楽観的なリスクオンとは逆の見方になり、一気にリスクオフになる可能性は高いため、引き続きワクチン関連のヘッドラインには要注意です。