米英イベントは終盤に向かう
【本日のトレードポイント】
-米大統領候補討論会は肩透かしに-
先週金曜日の為替市場は時間外のダウ先物がマイナス圏に沈んだことを受けてリスク回避が強まりドル円は104.90円付近から104.70円付近まで下落しました。注目されていた米党首討論会は前回と大きく異なりスムーズに討論会が進行しました。ただお互いの非難合戦の構図に変化はなく、相手の発言を遮る場面も散見されたものの、為替への影響は限定的でした。欧州市場ではフランスが英国の海域からの漁獲量を減らしブレグジットの妥協案を模索との一部報道を受けて、ポンド円は一時137.32円まで上昇しドル円も104.88円まで反発しました。もっとも、NY市場では週末のポジション調整から売りに押されドル円は再び104.70円まで軟化し取引を終えました。
-漁業権の問題は-
本日のイベントは米新築住宅販売件数と香港、ニュージーランドが祝日休場になっています。東京市場のオープンはニュージーランドが祝日でスプレッドが開きやすいほか、市場参加者の減少から値飛びが発生しやすいため注意しておきたいです。ドルは米大統領選挙の動向と新型コロナ対策の経済刺激策が焦点になります。ただ、ヘッドラインが流れない場合は米株式市場の値動きに合わせた取引に終始するとみられ、大きな取引は見込めないとみてます。一方で、ポンドは英国とEUの駆け引きが継続しているものの、漁業権の問題が英国が納得する形で進むかがカギとなりそうです。週末にフランスが漁業権について妥協案を示したと報道されており、英国が承認すれば大きく合意に近づくことが期待されポンド買いが強まるでしょう。一方で、英国側が拒否反応を示せば「合意なき離脱」が現実味を帯び失望感からポンド安が進むため注意したい局面です。