FXレポート

米大統領選はもはや先読み不可能

【本日のトレードポイント】
-混迷を極める米大統領選-
 昨日日本時間午前に行われた米副大統領候補による討論会はマーケットへの影響はほぼ無風、事前の期待ほど討論会から得られるものは少なかったといえるでしょう。討論会自体は先週行われた大統領候補による討論会に比べて建設的で有意義な討論会が行われた印象です。しかし互いに自身に不都合な話題は不自然なまでに言及を避ける点や、相手の発言を遮る点など有権者に悪印象を与えていた点も多くあることは否めないようです。両者ともに特筆すべき点がないだけにバイデン候補有利の構図は変わりません。
 また、バイデン候補有利の構図を変える重要なきっかけとなるはずだった来週の大統領候補者による討論会も、リモート開催を決定した主催委員会の決定にトランプ氏は異を唱え参加を見送ると表明しました。これにもマーケットの反応は限定的でした。


-ある意味"動かざること山の如し"-
 昨日のドル円の値幅は約18銭と今年7月3日以来の狭さとなりました。昨日は副大統領候補による討論会やトランプ米大統領による第2回大統領候補による討論会の棄権など材料には事欠かなかったのですが、為替相場の反応は極めて冷ややかなものでした。存外、ドル円以外の通貨ペアも含め全般的に為替相場の値幅は限られています。米大統領選を巡る不確実性がこれまでになく高まる中、マーケットはポジションメイクをしにくい状況にあるようです。加えてマーケットのヘッドラインに対するショック耐性がついてきているともいえます。年初に米株市場が連日サーキットブレイクを起こした際に近い空気感を感じます。何事にも動じないある意味"動かざること山の如し"とも言えるのでしょうか。

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