欧米注目トピックが目白押し
【本日のトレードポイント】
-交渉期限まであと1週間だが雲行きは...?-
イギリスのEU離脱に関してイギリス側が定めた交渉期限まで残すところ1週間となりました。1月31日にEUを離脱し、3月から交渉を開始していますが、残された時間で交渉が合意に至るめどは一切立っていません。昨日、バルニエEU首席交渉官はイギリスとの交渉を期限である15日以降も継続する見込みがあるとの見解を示しました。イギリス側、特にジョンソン首相はこの交渉期限の延長を6月に断っておりこの期限は死守したいところで交渉決裂も辞さない旨を表明しています。しかし、交渉内容が固まっていない上に、新型コロナウイルスの影響下で合意なき離脱を行う選択肢はイギリス経済の死を意味します。したがって、この交渉期限は何らかの形で延長することが現実的なシナリオと予想されます。ただ、延長をしたところで漁業権や国家救済規則に関する議論など平行線になっている問題が山積している以上、交渉期限と移行期間のW延期がなされるのではないかとマーケットの一部では考えられています。
来週の期限を前にマーケットがセンシティブになっているテーマなだけにイギリス・EU両国のスタンスを表す要人発言には警戒が必要です。発言内容もシナリオも不透明な要素が多いだけにトレードは慎重に行いたいです。
-米副大統領候補者による討論会-
米副大統領候補者による討論会が日本時間の本日午前10時頃から行われる予定です。様々な要素から混沌と化している今回の大統領選では従前よりはるかに注目度が高い討論会となることが予想されます。討論会では両大統領候補ともに高齢で健康問題にも不安要素がささやかれています。大統領が有事の際に代わりに業務を行う副大統領には大統領としての素質の有無が問われているわけです。
また、前回の大統領候補による討論会がお世辞にも討論として成立していなかった点も今回の討論会の重要性を際立たせています。テレビを見る有権者からすれば両候補のマニュフェストが見え辛かったため、今回の討論会で実質的な政策の評価が行われるとの見方もあります。バイデン政権樹立を織り込みはじめたマーケットが今回の討論会でどう変化するのか注視したいです。