米大統領選、一旦は小休止
【本日のトレードポイント】
-史上最悪と評された討論会-
昨日の米大統領選候補者による第一回目の討論会は米国民にとってもマーケットにとっても何か実りのある討論ではなかったようです。討論の内容自体に目新しい材料は見当たらなかった点に加え、互いや司会者の発言を妨害したり、罵詈雑言を浴びせあったりと、米国民としては目を覆いたくなるような内容だったようです。一部現地メディアは今回の討論会を史上最悪と評すなど過去のそれを照らし合わせてもレベルの低い討論会だったと言わざるを得ないものだった模様です。
マーケットはお互いに新規の材料や失点が少ない分、健康問題が最大のリスクのひとつとして捉えられていたバイデン氏がしっかりと受け答えをしていた点からバイデン氏優勢揺るぎないとの見方をとりました。マーケットフレンドリーとは言い難いバイデン氏の優勢に対してドル安・株安で反応しました。大きな値動きには繋がりませんでしたが、ドル高の地合いに完全に冷や水を浴びせる材料として機能することは間違いなさそうです。
-米経済回復への道のり、ややペースダウンか-
本日はISM製造業景況調査の発表が予定されています。コンセンサスは56.2と前回値の56.0をやや上回る小幅上昇とされています。ただ、政府による家計支援が細っている点や大統領選の不透明感が改善ペースを鈍化させていると考えられます。また急回復を見せた5-7月に比べ明らかにペースダウンしていることから9月・10月がピークとなるのではないかとの声もあります。
ここ1週間は先述の討論会の不透明感もあり指標結果に対して相場が素直に反応しにくい状況が続きました。しかし、討論会の材料を消化した今、指標結果に対して素直に反応しやすい地合いが整ったともいえるでしょう。