106円はしっかり乗せるが更なる上値には疑問符
【本日のトレードポイント】
-106円にしっかりと-
昨日のドル円相場は一昨日同様に東京市場時間の値動きをロンドン市場・NY市場時間で否定するという流れとなりました。今週に入って攻防を続ける106円を仲値にかけ一時突破したものの、再度下落。しかしロンドン市場時間に入りにかけてじり上げ。米中関係の関係改善に繋がるヘッドラインが出たことも相場を押し上げ、NY市場時間にかけて106.57円まで上昇しました。その後買いは一服したものの106.30円台に落ち着き、106円台にしっかりと乗せて引けました。
-ジャクソンホールを先取り-
明日27日と28日にアメリカではカンザスシティー連銀主催のジャクソンホール会議が行われます。この年次シンポジウムでは毎年異なるテーマに基づいて各国中銀トップや金融財政当局トップがディスカッションや講演を行います。今年のテーマは「今後 10 年間の舵取り:金融政策の意義」です。新型コロナウイルスの影響で世界経済が荒れる中、今後10年先を見据えてどのように回復から成長への道筋を立てていくのか、その発言内容が注目されます。特に、パウエルFRB議長が金融政策の枠組み見直しのテーマで行う講演では、9月FOMCを前にフォワードガイダンスについて言及があるか注目が集まります。
過去にも各国中銀総裁がジャクソンホール会議において金融政策について言及し、為替が大きく反応したことは多々あります。シンポジウムは今年オンラインで行われ、一般向けにライブ配信も予定されています。ライブやタイムテーブルをチェックして突発的な値動きに備えておきたいです。
-ドル円は上値の重たさ拭えず-
ドル円は堅調に推移していますが、通貨強弱を見るとドル安が依然として強く円安にそれを上回る円安にサポートされる形となっています。先週から上値を抑えていた25日移動平均線をブレイクしており、反転して下値を伸ばす展開は考え辛いです。しかしドル安の強さから足下は上値の伸びも期待できず、昨日高値の106円半ばから25日移動平均線の105.93円の間でレンジで推移するでしょう。明日のジャクソンホール会議で方向感を見出せるか期待したいです。