低迷深まるドイツ製造業の巻き返しなるか
【本日のトレードポイント】
金曜日のドル円は、NY時間に発表された9月米雇用統計で、非農業部門雇用者数と平均時給が予想を下回ったことで一時106.54円の安値を付けたものの、失業率が3.5%と50年ぶりの低水準となったことがわかると、過度な景気減速懸念が和らいだことから買い戻しが入り、一時107.13円まで値を戻しました。その後のパウエルFRB議長発言では、「米経済はリスクを抱えているものの全体的に良好な状態にある」「インフレは目標の2%に近づいているものの、やや下回っている」などの見解が示され、市場の反応は限定的だったものの、Fed Watchの利下げ予想確率は90%から76%に低下しました。
本日はドイツの8月製造業新規受注に注目です。
前回発表された7月分は-2.7%と予想値(-1.5%)を大きく下回る結果となり、ドイツの景気後退懸念の高まりからユーロの下落を誘いました。また、同指標の先行指標とされる1日発表の独製造業PMIは41.7と予想値(41.4)を若干上回ったものの、景況感の改善と悪化の基準となる50を大きく下回る水準にとどまっています。ドイツ経済は輸出依存度が高く、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題を背景とした外需の低迷がドイツ製造業の重しとなっています。仮に市場予想を下回れば、ユーロにとって売り材料となることが予想されます。