思ったよりもハトは鳴かず
【本日のトレードポイント】
昨日のFOMCは内容の殆どが事前の予想通りで目立ったサプライズはありませんでした。政策金利となるFF金利の誘導目標を2.25%から2.00%へ、0.25%の引き下げを行いました。コンセンサスの争点となっていた利下げ幅に関してはメインシナリオ通りに落ち着いた形となりました。米の利下げ自体が2008年1月以来およそ10年ぶりとのこともあり、注目度はひとしおでした。
その後に行われたパウエルFRB議長会見では「今回の利下げは利下げサイクルの始まりではない」と述べるなど今後の利下げを確約するような直接的な発言はなかった一方で「一度きりの利下げだとは言っていない」などと現状のコンセンサス上でのメインシナリオである再度年内利下げも匂わせる内容で煮え切らない内容となりました。ただ市場の期待ほどハト派的な印象は薄かったイメージを抱かせました。物価や経済状況、雇用などのデータを重視し利下げを含む柔軟な姿勢で対応するというメッセージを伝えたかったのではないかと予想されます。
本日は米英重要指標が多数予定されています。米国ではISM製造業景況指数、英国ではBOE政策金利・声明・議事録や製造業PMIの発表が予定されています。BOE政策金利はコンセンサスは据え置きとなっていますが、声明文や会見において世界的な緩和基調に同調を示して政策ポリシーに何らかの変更を加えてくるのかどうか注目が集まります。