手に汗握るFOMC
【本日のトレードポイント】
昨日の日銀政策金利・声明・展望レポートでは、政策金利の変更はなく大きな政策ポリシーの変更もなかったことからマーケットの反応は限定的でした。ただ、欧州や米国の中銀同様に海外経済を中心とした不確実性の高まりを強調しており、経済の見通しを引き下げました。加えて「物価モメンタムが損なわれる恐れが高まった際には躊躇なく追加緩和を行う」とのメッセージを強調しました。一部、短期金利に関して従来にない議論が行われたとのことで、今後発表される「主な意見」や「議事要旨」の公表時には内容を注視する必要がありそうです。
そして本日はFOMC政策金利・声明発表、パウエルFRB議長の会見が予定されています。政策金利の発表で利下げが行われるのはほぼ確実視されていますが、その利下げ幅に関しては0.25%(25bp)と0.5%(50bp)のどちらなのかという点において不確実な状況です。市場コンセンサスでは0.25%の利下げとされており市場は既に折り込み済です。その場合、ドルは動意薄もしくは一旦はやや下落するもののその後反発し上昇といったシナリオが予想されます。
問題は利下げ幅が0.5%だった場合です。その場合、大きなハト派的サプライズとしてドルは大きく下落することが予想されます。
声明では今後数か月以内に追加緩和を行う余力を残す形に落ち着くと予想されています。
繰り返しになりますが、トレードの際には利下げ幅に要注意が必要です。
FOMCに先んじて発表されるADP全国雇用者数はよほどのサプライズがない限りは様子見ムードには逆らえずマーケットの反応は限定的と予想されます。