「合意なき離脱」への警戒感が後退へ
東京市場
東京市場ではドル円は軟調。日経平均株価の大幅下落を受けてリスク回避の売りが優勢の展開となり、一時107.62円まで下落しました。
ロンドン市場
ロンドン市場ではユーロドルは軟調。一部報道で「欧州中央銀行(ECB)スタッフはインフレ目標の見直しを検討」と伝わると、全般にユーロ売りが優勢となり、一時1.1205ドルまで下押しました。ユーロ円は全般にユーロ安が進んだ流れに沿って120.78円まで下落したましたが、その後は121.00円をあっさり切り返すなど荒い値動きとなりました。
NY市場
NY市場ではドル円は荒い展開に。NY序盤は7月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が21.8と予想の5.0を大幅に上回るとドル買いが先行して一時108.02円まで上昇。しかし108円台では上値が重く、6月米景気先行指標総合指数が前月比0.3%低下と予想より悪くなり今度は一転ドル売りの流れに。NY終盤には米10年債利回りが2.02%台まで低下したことや月末FOMCでの50bpの利下げ確率が上昇したことを受けてさらに下落しました。南アフリカランド円は政策金利を現行の6.75%から6.50%に引き下げたものの、クガニャゴSARB総裁が会見で「政策の決定は全会一致」「0.50%の利下げについて議論しなかった」などと述べるとランド買いで市場は反応しました。
【今日の主な経済指標】
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 6月
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)[前年同月比] 6月
08:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)[前年同月比] 6月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
13:30 JPY 全産業活動指数[前月比] 5月
15:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比] 6月
17:00 EUR 経常収支(季調済) 5月
17:00 EUR 経常収支(季調前) 5月
21:30 CAD 小売売上高[前月比] 5月
21:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比] 5月
23:00 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 7月
05:30 JPY 黒田東彦日銀総裁、発言
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-今日のトレードポイント-
英国下院は「合意なきEU離脱」阻止を目指す修正案を可決しました。これは次期首相が「合意なきEU離脱」を強行するために議会を休会にすることを阻止する修正案可決となります。次期首相有力候補である離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相も合意なき離脱を強行するために議会を休会にすることが難しくなったことを示唆しており、ポンドは「合意なき離脱」への警戒感が後退してひとまず持ち直す展開となりそうです。ドル円は米短期金融市場で月末FOMCでの50bpの利下げ確率が34%から59%に上昇しており予断を許さない展開になりそうです。