RBA政策金利、焦点は今年の利下げ回数
東京市場
東京市場ではドル円が下押しするも下げ渋る。週初のドル円は先週末と比べやや円高水準の108.31円付近からスタートしました。午前中のドル円は日経平均株価の上値の重さを嫌気する格好でじり安に推移、午後には一時108.07円まで下落しました。しかしその後は下値の堅さが意識され徐々に下値を切り上げる展開となり、108円20銭台まで値を戻しました。一方のメキシコペソ円は終始上値の重い展開となりました。金曜日にトランプ大統領がメキシコからの輸入品に対する関税措置を表明したことが引き続き意識されており、メキシコペソ円は5.52円付近では上値を抑えられる格好となりました。
ロンドン市場
ロンドン市場ではユーロの買戻しが進む。欧州勢参入後、特段の材料は伝わっていないものの、全般的にクロス円での円買いが弱まったことから買い戻しが優勢となり、ユーロ円は日通し安値の120.78円付近から121.30円付近まで上昇しました。またユーロドルも徐々に上値を伸ばす展開となり、一時1.12ドル手前まで上昇しました。一方、メキシコペソ円は下値を広げる展開となりました。メキシコ外相が「米国との良好な関係を築く機会を見込む」と発言したものの反応はみられず、一時5.47円付近まで下落しました。
NY市場
NY市場では大幅にドル安が進む。ダウ平均が上値の重い展開となり、米10年債金利が低下したことを受けてドル安が進んだほか、セントルイス連銀総裁が「近く利下げが適切となる可能性」と発言したことを受けてドル円は108円を割り込み、一時107.88円付近まで下落しました。またユーロドルは1.120ドル台を回復し、一時1.1260ドル付近まで上値を伸ばしました。なお、クロス円は全般的にほぼ横ばいで推移しましたが、メキシコペソ円は引き続き上値の重い展開となり、じり安に推移しました。
【今日の主な経済指標】
08:01 GBP 英小売連合(BRC)小売売上高調査[前年同月比] 5月
08:50 JPY マネタリーベース[前年同月比] 5月
10:30 AUD 経常収支 1-3月期
10:30 AUD 小売売上高[前月比] 4月
13:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
15:45 FRF 財政収支 4月
17:30 GBP 建設業購買担当者景気指数(PMI) 5月
18:00 EUR 失業率 4月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 5月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)[前年同月比] 5月
18:30 ZAR 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率] 1-3月期
18:30 ZAR 四半期国内総生産(GDP)[前年同期比] 1-3月期
22:45 USD パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
23:00 USD 製造業新規受注[前月比] 4月
TRL 休場
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-今日のトレードポイント-
本日は豪小売売上高やRBA(豪中銀)政策金利発表、ユーロ圏消費者物価指数(速報値)、パウエルFRB議長発言など注目度の高いイベントが非常に多いです。今回のRBA政策金利では0.25%の利下げが見込まれており、市場の関心は既に今年の利下げ回数となっています。市場参加者は声明文の内容や14:30から行われるロウRBA総裁の発言から利下げ回数を予想するヒントを得たいと注目しており、内容次第では豪ドル相場が荒れた値動きとなりそうです。また同様に市場ではFRBの利下げ観測も強まっており、パウエル議長のインフレ率鈍化は一時的というスタンスに変化がないか確認したいです。
米中間の貿易摩擦が強まる中で、中国が週末に異例の「中米経済貿易協議に関する中国側の立場」を発表し、交渉の中で一歩も譲歩しない姿勢を明らかにしました。レアアースの輸出制限措置の発動や米国債の売却がささやかれており、今後の両国間の動向から目が離せません。