英議会での「示唆的投票」に注目
東京市場
東京市場ではドル円は底堅い。東京市場序盤、日経平均株価が前日比大幅に上昇したことから円売りが優勢となり、仲値に向けてドル円は110円20銭付近まで上昇しました。その後は一時失速するも底堅く推移し、110.10円付近での小動きとなりました。また豪ドル円は上昇しました。リスクオンの円売りの流れが強まったことから豪ドル円は一時78.52円まで上値を広げました。しかし、その後は積極的に上値を伸ばす展開とはならず、78.40円を挟んでのもみ合いとなりました。
ロンドン市場
ロンドン市場ではポンドドルは荒い値動き。欧州勢参入後、ポンドドルは一旦上値を試す展開となりました。しかしメイ英首相のEU離脱を巡る発言を嫌気され、一転して日通し安値を更新して1.3157ドルまで下落しました。その後首相候補の一人であるリース・モグ保守党議員が「離脱よりも首相案のほうがよい」と発言したことなどが材料視され、ポンド買い優勢となりました。
NY市場
NY市場ではトルコリラ円が堅調。トルコ中銀が通貨防衛のため、オーバーナイト・スワップ金利を大幅に引き上げたことからトルコリラは買い戻し優勢となり、トルコリラ円は19円80銭付近からクローズにかけて20円半ばまで上昇しました。一方、ユーロは軟調な展開となりました。米10年債金利が上昇したことや英国のEU離脱を巡る不透明感から上値の重い展開となり、ユーロドルは1.1325ドルの日通し高値から徐々に下値を切り下げる格好で1.1264ドルまで下落してクローズしました。
【今日の主な経済指標】
06:45 NZD 貿易収支 2月
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 2月
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査 4月
16:45 FRF 企業景況感指数 3月
16:45 FRF 国内総生産(GDP、確定値)[前期比] 10-12月期
21:30 USD 住宅着工件数[前月比] 2月
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数] 2月
21:30 USD 建設許可件数[前月比] 2月
21:30 USD 建設許可件数[年率換算件数] 2月
22:00 USD 住宅価格指数[前月比] 1月
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数 1月
22:00 USD ケース・シラー米住宅価格指数[前年同月比] 1月
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数 3月
23:00 USD 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) 3月
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-今日のトレードポイント-
本日はRBNZ政策金利、ドラギECB総裁の発言や英下院で行われるブレグジットを巡る「示唆的投票」に注目です。NZ中銀は今回政策金利を据え置くことが見込まれています。一部では年内利下げ観測が出ていますが、NZ中銀が将来の利上げスタンスを維持する形となればNZドルが買われる展開となりそうです。ドラギ総裁の発言では条件付き長期リファイナンスオペ「TLTRO3」に関する内容が語られるのか注目したいです。英下院では「示唆的投票」が行われる予定で、今後のブレグジットの道筋が示されるのかに注目が集まります。「合意なき離脱」が意識される場面ではポンドのみならず、他の通貨でもリスク回避の動きが強まりそうです。
今週に入りトルコリラ相場は堅調に推移していますが、地方選を見据えたリラ安防衛を目的とした政策は政府や大統領の厳しい状況を物語っており、引き続きリラ相場は神経質な値動きが続きそうです。